Vestaria Saga 外伝-シルヴァビルヒの聖なる剣をクリアしたので感想と簡単なレビューをしたいと思います。
「シルヴァビルヒの聖なる剣」は、発表当初は外伝という扱いでしたが、途中から「ヴェスタリアサーガII」という扱いに代わっています。私のレビューはまだ外伝として扱われている時に書かれたものです。
本編第一部となる「Vestaria Saga I 亡国の騎士と星の巫女」はこちらの記事で紹介しています。
外伝と書かれていたのに外伝じゃなかった!
最初に書いておきますが外伝と書いてありますが全然外伝じゃないです!!
開発中にどういう状況の変化があったのかは分からないですが、シルヴァビルヒの聖剣をダウンロードして回答するとフォルダ名にEP2と書いてあるんです!
そしてプレイしてみると明らかにエピソード2というべき本編の続編です。全然外伝じゃないんです!!
ヴェスタリアサーガは壮大な戦記です。これはあくまでも想像でしかないのですが、全ての要素を余すことなく作るとなると開発当初に予定していた二部構成では収まらなくなったのかと思います。
少なくともシルヴァビルヒの聖剣は外伝だからプレイしなくても良いのかな?と思っている人がいるとしたらそれは間違いです。ぜひプレイするべき内容です。
もしかしたら開発者の考えとしてはマグクランとの戦いが本編、内乱(国内の戦乱)は外伝という扱いなのかもしれないですね。シルヴァビルヒの聖剣はメレダ国の内乱が舞台となります。
シルヴァビルヒの聖剣は、25章+終章で構成されており結構なボリュームです。それでも全ての戦いをSRPGとして作る事は出来ないと考えたのか、文章だけで簡単に済まされている戦いも多いです。特に主要な都市の攻略・攻城戦が簡素化されているのが残念でした。
物語、SRPG両方とも私はとても満足できる出来栄えでした。おかげで続編への期待が高まりますね。
メレダ王国と4公国
シルヴァビルヒの聖なる剣はメレダ王国とメレダ王家に忠誠を誓っている4公国が舞台です。
ヴェスタリアサーガIではゼイドリースが直ぐに国外に亡命します。物語の殆どがメレダ王国の外で展開され、後半になってやっとメレダ王国への帰還を果たします。ですので、メレダ王国内の内政に関して多くは語られていませんでした。シルヴァビルヒの聖剣はメレダ王国に的を絞って描かれているのが前作と全く違う点です。
登場人物がかなり多く、各公国を収めている公爵以外にも公国に仕える伯爵やそれぞれの家族が出てきます。人物関係がかなり複雑ですので分かりづらいです。開発者のブログに登場人物の相関図が掲載されているのでそちらを見ると分かりやすいです。
ゼイドのレデッサ公国、シーゼルのフラル公国はヴェスタリアサーガIで出てきている事もあり出番はありません。コルデア公国とフリスト公国が舞台の中心となります。
レデッサ公国
ゼイドリース、ゼクスリアスの祖国であり、二人はレデッサ公国の公爵家です。特にゼクスリアスはメレダ王家の王位継承権を持っているアトルフィス王女の婚約者です。
ゼイドが最初から連れている兵士はこのレデッサ公国の臣下です。オルフェリアは臣下の中でも良い家柄のようでゼイドリースの許嫁です。
フラル公国
シーゼルの祖国がフラル公国で、シーゼルはフラル公国の公爵家です。ヴェスタリアサーガIでは、シーゼルはフラル公国から追い出されており、その元凶になった義母と戦いフラル公国を取り戻します。
フリスト公国
帝国との戦の原因を作ったランギール公爵が収める公国です。ヴェスタリアサーガIでは空気だったランギール公爵ですが、シルヴァビルヒの聖剣では出番がかなり多いです。
コルデア公国
ブラド公爵が収めるのがコルデア公国です。ブラド公爵はメレダ王家の人間でアトルフィス王女の父親の兄弟に当たります。
帝国との戦の時に王家に非があるとして参戦しなかった事で王国内での立場を悪くしているというのが現状です。
メレダ王国が帝国との戦になる原因を作ったフリスト公国のランギール公爵との戦いがシルヴァビルヒの聖剣のメインストーリーです。ランギール公爵はマグクランに加担しており王国を乗っ取ろうとしますが、ゼイドがそれを阻止する事になります。
また、コルデア公国のブラド公爵は元々メレダ王家の出身であり先王の兄弟なのですが、先の帝国との戦では諸侯との兼ね合いで参戦せずにいた事が王国への謀反という扱いになっており、苦しい立場に置かれています。
ゼイドはメレダ国内のフリスト公国とコルデア公国を巡る事になります。それぞれの公爵家を味方に付けるか打倒するなりしていきます。最終的にメレダ王国内の内覧を収め、マグクランとの戦に向けて足元を固めます。
その中でゼイドは建国の英雄シルヴァビルヒが手にしていた聖剣を手にする事になります。それがタイトルにあるシルヴァビルヒの聖剣です。
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ゲーム性
SPRGであり本編第一作品目と同じです。
特徴的なのは前回はおそらく一度しかなかった部隊の同時展開が複数回あり、特定の章に出撃したユニットは別の章には出撃出来ないという場面が多いです。
難易度は比較的優しくなっており、強力なユニットをきちんと育成していればそれ程手間をかけずにクリア出来ると思います。
ただ、やはりUIが使いづらいのと(敵の攻撃範囲や移動可能距離の固定表示が出来ない等)、5ターン毎にしかセーブ出来ないので細かいミスでのやり直しが多かったです。
ストーリーで気になった点
後はネタバレを含む内容になります。
シルヴァビルヒと赤い髪の毛
メレダ王国の建国にはシルヴァビルヒとメレダ妃が関わっているという記述があり、シルヴァビルヒは赤い髪をした人物という描写があります。
元々ゼイド(ゼイドリース)の兄のゼクス(ゼクスリアス)はゼイドと同じ白髪でしたが(PVでは白髪なので勝手にそう思っている)製品版では赤い髪の毛をしています。そして、シルヴァビルヒの正当な所有者はゼクスであり、そのゼクスがゼイドにシルヴァビルヒを渡したからゼイドがシルヴァビルヒを扱えている訳です。
ゼイドがシルヴァビルヒを最初から扱えない事から、エマングとシルヴァビルヒの所有権は別になっているはずです。
そしてアトル(アトルフィス)から正式なシルヴァビルヒの所有権を許諾されるシーンが無かったので、ゼイドは未だにシルヴァビルヒの聖剣の正規の所有者ではない気がしています。ゼクスにはまだ何か大きな役目があると思って間違いないでしょう。
ただシルヴァビルヒでアドポスを打ち破った時に、アドポスがゼイドの事を「あの時の赤い髪の…」と言っているので、ゼイドの魂はシルヴァビルヒに似ているのか、今後正式にシルヴァビルヒの所有権を持つ事で髪の毛の色が変わる可能性があるのかもしれません。
メレダの由来とネイリとヴェニス
シルヴァビルヒの奥さんがメレダという事が判明します。そして、メレダ妃の遺骨の収めてあるお墓で祈る事でアドポスの進行を阻止出来ているので、メレダ妃は聖環の巫女よりも強力な力を持っていた可能性があると思っています。
ウダガルの宝玉は3つあり、不滅のオーブの欠片をネイリ、支配のオーブの欠片をヴェニスが持っている事を考えると、闇のオーブの欠片は本来メレダが持っていた可能性がありそうです。
だとすると、実はネイリ・ヴェニス・メレダで3姉妹という可能性がありますが、メレダだけが亡くなっているのが謎です。
王妃の名前を国の名前にするくらいなので何かしら重要な設定があるはずです。
また、ネイリは神殿国から外に出ると衰弱するのに妹のヴェニスは自由に動けているのも謎です。ネイリとヴェニスが長命なのはネイリが持っている不滅のオーブの欠片の力だとしても、ヴェニスも同じく長命なのは謎です。
ネイリの本名はネトルフ=リア=ライラですが、ヴェニスの本名はまで出てきていません。ヴェニスとヴェスタリアが似ている事と、ヴェニスは赤い髪の毛のゼクスとも仲が良いので重要人物なのは間違いないと思っています。
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