イランの遊牧民カシュガイ族、ルリ族が織りなす絨毯ギャッベ【家具・カーペット】

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ギャッベ
ギャッベ

絨毯と言えばペルシャ絨毯が有名かと思います。ペルシャ絨毯は都市型の絨毯であり、その原型はイランの遊牧民が織っていた絨毯のギャッベ(GABBEH)にあると言われています。

ギャッベは草木染めによるとても鮮やかな色現地の人たちの生活に密接した絵柄が特徴です。そして寒い地方で作られているので保湿性と断熱性が高くとても分厚いです。

イランで作られているギャッベは一点物ですので同じ物が2つとして存在しません。

私はギャッベを一目見て気に入ったので我が家の玄関に1枚敷いています。リビングかダイニングにも敷きたいのですが、色が鮮やかで結構主張をする絨毯なので置き場所が難しくまだ玄関にしか敷いていません。

そんなギャッベの魅力を紹介したいと思います。


ギャッベとは

ギャッベは、ペルシャ語で「目が粗い、毛足が長い絨毯」を意味するそうです。ギャベとも呼ばれるそうです。

昔は、garbage(ゴミ)としての扱いと受けていたそうです。ですが、商人のzollanvari(ゾランヴァリ)氏がギャッベの価値を見出し取引を開始したところ、ヨーロッパで人気が出て今の人気に至るそうです。

zollanvari社の扱うギャッベは、ゾランヴァリギャッベとも呼ばれブランド化されています。

ゾランヴァリギャッベは裏地にZOLLANVARIの文字とロゴの押し印があります

ZOLLANVARI GABBEH

ユネスコ無形文化遺産

イランの遊牧民が織る絨毯は、ペルシャ絨毯の原型になったとも言われ、そんなイランの遊牧民であるカシュガイ族・ルリ族の人たちが織るギャッベは、「ユネスコ無形文化遺産」に登録されています。

5つの部族

ギャッベを織るカシュガイ族は、カシュクリ族、シシブルキ族、ダルシェリ族、アマレ族、フェルシマダン族の5つの部族から成るそうです。更にはカシュクリ族の織るギャッベは折り目が細かいのが特徴です。

他のギャッベは、折り目は1cm辺り3つなのですが、カシュクリ族のギャッベは1cm辺り5つもあります。実物を見ると分かるのですが、目が細かい分密度が高く模様の解像度が高いので綺麗に見えます

その分値段が高いです。カシュクリ族のギャッベは他のギャッベに比べて2倍近い値段になっています。

現地の羊の毛と草木染め

ギャッベは全て現地の素材で作られているのが特徴です。生地は現地の羊の毛を材料に作られたウール繊維であり、鮮やかな色も現地の素材を使った草木染めで染められています。

また、脱脂されていないので汚れに強いのも特徴です。

ペルシャ絨毯は色を綺麗に染める為にニュージーランド産の羊の毛も使われているのと脱脂されています。

模様

ギャッベは現地の人たちの生活に密接した模様が描かれており、それぞれに意味があるそうです。

生命の樹

生命の樹は、ギャッベの模様としてはとてもスタンダードなものです。「子供の成長」、「長寿」、「健康」、「生命」の象徴、願いとして描かれているそうです。

鹿

動物の絵柄が描かれている物が多く、可愛い絵柄をしています。鹿は、子供に寄り添い育てる事から、「家庭円満」、「子供の成長」、「子供の健康」の願いが込められているそうです。

ヤギ・羊

ヤギ・羊は遊牧民の生活には欠かせない、財産としての意味合いが大きく、「豊かさ」の意味が込められているそうです。

人・女性

人は基本的に子供を描いているらしく、「子供の成長」、「子供の健康」の願いが込められているそうです。女性を表している時は、「子孫繁栄」、「子宝」としての意味を持つそうです。

ジグザク

ジグザク模様は、川、水を表しているそうです。乾燥している地域住む人たちの「水への感謝」が込められているそうです。

ギャッベとの生活

ウール絨毯全般の特徴として汚れに強く、吸放湿性があり、弾力性に優れているというのがあります。

特に脱脂されていないギャッベは、脱脂されているウール絨毯よりも汚れに強いです。ちょっと汚れてもふき取るだけで十分です。

吸放湿性のおかげで夏でも涼しいので一年を通して使う事が出来ます。

お子さんが居る家庭では、転倒したときにフローリングだと心配ですよね。ウールの絨毯は弾力性があり、特にギャッベは分厚いので衝撃を和らげてくれます。

ギャッベには、裏地や滑り止めはないです。ですので、フローリングにそのまま敷くと滑ります。ソファーやテーブルで踏んだり、滑り止めを敷くことをお勧めします

滑り止めの効果はこちらの記事で紹介しています。

元々は遊牧民の生活の為に作られているのでかなりの耐久性に優れており100年は使えるそうです。私は良い物を長く大事に使いたいので、ギャッベは一生モノとして使える物としても気に入っています。

大塚家具で購入したのですが、お手入れは面倒なので特にしなくて良い。と言われました。掃除機をかけたりすると中に埃を潜らせる事になるのと、ちゃんとやるなら刷毛でやるそうですが、面倒だからやらなくていいよ。という軽い感じ説明を受けました。

元々は地面に直接敷いて土足で使う想定の絨毯なので、余り汚れを気にしても仕方がないのかもしれないですね。特に日本では絨毯を土足で使わないので長持ちするかと思います。

絨毯の勧め

ギャッベ以外にもアフガニスタンのガゼニー地方の絨毯、ガゼニウールアブラッシュもシンプルな色合いでとても素敵な絨毯なのでお勧めです。

また、絨毯はダニの温床になるから嫌だという人もいますが、絨毯とダニは無関係です。その事はこちらの記事で紹介しています。

イラン産のゾランヴァリのギャッベは高価ですが絵柄や色合いが好きという人は、工業製品化されたギャッベ風のウール絨毯も存在します。それらの商品でも充分ウール絨毯の魅力を味わえると思います。